《MUMEI》
沈黙の間
そっぽ向いてみたものの、鈴木もそっぽ向いてる・・・どうしよう。



沈黙が続くなぁ・・・



なんか気まずいなぁ・・・



もう帰りたいよ・・・



そういえば!
ここから帰るには鈴木のバイクに乗らないといけないんだった。
どうしよ・・・
どうしよ・・・
どうしよ・・・
どうしよ・・・
どうしよ・・・
どうしよ・・・




「もう、帰ろうか・・・」


鈴木が先に口を開いた。


「うん」


良かったぁー。
もう帰りのことで頭がいっぱいだったから。


「じゃ、行こう」




バイク置き場まで2人で微妙に距離を取りながら黙って歩く。


鈴木はこれ以上、何も言ってくれないのかな?


バイクのところまで到着してヘルメットを黙って渡される。


また詩織のお古だ(ムカッ
しかも何も言わずに渡すし(フンッ



鈴木がヘルメットを被る前に言った。


「今日のは・・・俺の勘違いだったってこと?」


かんちがい・・・?
じゃ、ないけど、そういうことにしておいて欲しい・・・


「きっと、そうだったんじゃない?」


「そっか・・・悪かったな」


「ううん、いいよ・・・」


なんか・・・罪悪感。。。


鈴木は沈黙の間、2人のことを考えてたんだ・・・
私なんて、宝ヶ池からどうやって帰るかとか、そんなことばっかり考えてたのに。


「鈴木、ごめんね・・・」

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