《MUMEI》
―真実の記憶力
瀬恋は、とにかく記憶力がいいから、嘘ではないはずだ。
ただ、<記憶>はしていても、すぐにぱっ、と思い出すことはできないようだ。ずっと前からの記憶もあるから、無理はない。まぁ、とにかく凄い。
頭は悪いが。

「そう!うちも違うクラスかと思ったけど…、これがね、相当ヤバイらしくって…さぁ。」


「まぁ、迅もヤバイとか何とか言ってたけど、どうヤバイか分かるの?迅は、補導とか言ってたけどさ。」


「それもそうなんだけどさ、なんか、半端ないくらい喧嘩強いらしいよ。前の学校は暴行事件で退学だって。退学の数、数え切れないくらいらしいし。」


「数え切れない!?あ、有り得ないだろ…。僕、不良=強がりなんだけど…。」


どんだけ悪い奴なんだよ…。
幸先悪いな。


「いやいや、根っからの不良だって。でも、無意味な喧嘩はしないらしいし。まあ、目ぇ付けられなきゃいいでしょー!」

「そうだけど、さぁー…。」


俺の=を崩されるなんて。
今まで会った悪いっていう噂の奴は、たいしたことないチンピラだった。

「ま、取り合えずの忠告だから。斬雨がそのこと知らないで絡んじゃったら困るからさっ。」


「…僕は初対面の人に絡んだりはしないよ。まぁ、瀬恋が言うなら、信じるよ。一応、忠告ありがとね。」


ありがとうを言った途端、急に顔を無理矢理前に向かされた。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫