《MUMEI》
―見慣れたモノ達
急なことに驚き、すぐ後ろを振り向いた。

「ちょ、瀬恋…?何?いきなり。」


「いや、もう会始まってるからさぁ。」

前を見ると、彼女の言った通り、校長がステージの階段を昇っているところだった。

僕は慌てて前を向き、背筋を伸ばした。ここの校長には逆らえない。
女だけど、力が男子よりあるくらいだ。

「…えー、皆さん、お早うございます。久し振りに皆の顔を見ることができ、私はとても嬉しい気持ちでいっぱいです………」


―長い。
長すぎて、僕も流石に疲れた。横の人なんて、爆睡だ。きっと、瀬恋も寝ているだろう。


「…以上で、私からのお話は終わりです。」


ブチッとマイクの音が切れた。そのおかげか、ほとんどの人が“こっち”に戻って来れたようだ。


会も無事に終わり、各々に自分の教室に向かい始めた。


「斬雨、行こー?」

「あ、うん。」


ぼーっとしていたら、瀬恋に話しかけられたので、僕も2−6へ向かった。


教室に入ると、すぐに担任の教師が入って来た。


「えーと、担任の芹禾です。よろしく。じゃ、早速だけど、色々配るね。」

欠伸をしながら、芹禾はプリントを配り始めた。
慣れた雰囲気、教師。

「ね、またセリノーじゃんねー…。」

「…本当だね。面倒臭さがりの教師は面倒だよ…。」


セリノーこと、芹禾 標 [セリノギ シルベ]は、極度の面倒臭さがりだ。こっちが面倒臭さくなるくらい。

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