《MUMEI》
話すネタ
次の日の月曜、駐輪場に行くと小川君とのんちゃんがいた。


「おはよー!駐輪場にいるなんて珍しいじゃん」


二人に声をかけると、


「この間から二人でチャリ通やねん。少しでも交通費浮かそうって魂胆」


「けちだろ?」


のんちゃんが言った言葉に対し、小川君がボソっと言う。


「削れるとこは削らなアカンて!そんなんじゃ貯まるもんも貯まらへんやろ!!」


のんちゃんが小川君にお説教をする。


「小川君・・・すでにのんちゃんの尻に敷かれてるんだね。」


「うん。のんちゃんは強いよ・・・グスン」


この間の一件から、小川君とは普通に話せるようになっていた。


「それより、のんちゃん!ちょっと話したいことあるの。後でお茶しようよぉ〜」


昨日の鈴木とのことを誰かに言いたくて仕方なかった。


「珍しいな、ミキティがそんな話したいことあるなんて」


たしかに私はあんまり自分のことを話さないかも・・・


ていうか、話すネタが今までなかったんだ!?
自分で気づいてみて本当に愕然とするわ・・・

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