《MUMEI》 カップル席二人でカフェバーに入ると、半個室みたいな狭い席に通された。 佐久間と二人で座ると、かなり密着するような感じだ。 「ごめんね。きついでしょ?」 私と密着してしまうことを佐久間は申し訳なさそうに謝る。 「大丈夫ですよ。」 嫌いじゃない男と密着するのは、今の私にとっては癒しだ。 「きっとカップル席なんでしょうね、ここ」 薄暗い照明に壁があって、パッと見ただけじゃ、この席で二人が何してても分からない。 運ばれたお酒で、再び乾杯をした。 「じゃぁ・・・再び乾杯☆」 そして取り留めのない話をしながら、佐久間の横顔を見ていると、なんだかキスをしたくなった。 私は佐久間の腕をグイッッと掴んで、顔を自分の方に引き寄せ軽くキスをした。 チュッ 佐久間は驚いた顔をしている。 「キスしたいなって思ったから・・・」 「積極的なんだね・・・」 私は何も言わずにお酒を飲んだ。 そして次は佐久間から私にキスをしてきた。 前へ |次へ |
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