《MUMEI》

だから諦めた。覚悟した。そしてメールを開く。
すると―――――















“誕生日おめでとう―――――











ビックリした。忘れてた。君に俺のことを覚えてもらってた。
嬉しかった、俺のことを知っててくれて。






バカみたいって思われるかも知れないけど、不安が全部吹き飛んだ。


嬉しくて嬉しくてたまらなかった。




だけどメールにはまだ続きがある。



“お前ほど大切な友達はいねえよ”



『友達―――――』




その言葉に苦しくなった。

ごめん、俺は……………






だからせめてもの抵抗で、


“お前のこと大好きだ、ありがと”




って送っといた。

けどやっぱり、本当の想いは伝わらなくて。だけど言う気はなくて。





じぶんでもなにがしたいのか分からない。

ただただ君を想うだけ……………





*End*

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