《MUMEI》
放課後に突然
「ふぅ、今日の授業はこれで終わり‥っと」

教科書とノートを閉じて、ランドセルを開ける。

「──────」

「鈴夜 咲月って──君?」

「‥?」

ん?

ん‥??

だ‥

誰だっけこの子‥。

「‥‥‥‥‥」

あ‥

「もしかして、隣りの1組に来た転校生って──」

「僕は白鴎 昴。よろしくね」

「は、はぁ」

「って事で、一緒に帰らない?」

「ぇ‥‥‥‥、え‥!?」

何‥

何何何

何なのこいつ‥っ。

「ソイツから手ぇ放せよ」

「誰、君」

「えっとね白鴎くん、‥來斗は‥あたしの家族で‥──って來斗‥?」

な‥

何思いっきり白鴎くんと睨み合っちゃってんの‥!?

「コイツはオレのエモノだ」

「‥な」

「勝手に襲ってんじゃねーよ」

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