《MUMEI》
男と女友達
学校が終わりバイト先に向かう途中、偶然リナさんと同じバスに乗り合わせた。


「あ!美樹子さん」


ゲッ。リナさん!?


「その後、鈴木君とはどう?」


どうって・・・


「普通」


「なんやねん!普通って」


リナさんがケラケラ笑いながら突っ込む。


「まだ付き合いだしたばっかりだし、これからなの!」


「ふ〜ん。まぁ、仲良くやってるんなら良かった。これから頑張りや!」


リナさんはそれ以上、私と鈴木のことには触れなかった。


この間、私が色々と言われるのを、嫌そうにしたから・・・
リナさんなりに気を使ってるのかな。


「あぁーでも、これからは美樹子さんの家に住み込みが出来ひん!」


やっと出て行ったくせに、また住み込む気!?


「住み込みお断り!」


「えぇ〜。冷たいなぁ。男が出来ると女友達に冷たくなるなんて最低やで」


冗談ぽくリナさんは口を尖らせて言った。



「また前みたいにタツヤ君も呼んで4人で遊ぼう!」


私の提案にリナさんは嬉しそうに頷いた。

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