《MUMEI》
幸せな日
その後、二人は無言のまま終わった…。
先生は俺に何も言わなかった。俺も何も言えなかった。
そして無言のまま教室を出た…

…ごめん…先生ごめん…

それから一週間は保健室には行けなかった。何だか静穂先生と合わせる顔がなかったからだ。
俺が先生を求めたからなのに…。
合わせれる顔がねーよ…。


…ザワ…ザワ…ザワ…

何だか教室が騒がしい…
「なぁ、おい聞いたか?保健の静穂先生、こないだ辞めちまったらしいぜ。」
「まぢかよ?ちょー悲しいんですけど!美人だったしな〜」

俺は唖然とした…

え…辞めた…?何でだよ…何で…?俺のせいだよな…何で…静穂先生…

俺はもう何も考える事ができなかった。
目の前が真っ暗になった…。


学校が終わり、俺は放心状態のまま道を歩いていた。
俺…どうしたら良いんだろう…
目に涙が溜まった。

「山崎くん!」

後ろから声がした。聞き覚えのある綺麗な声…。

「静穂先生…?」
俺は後ろをゆっくり振り向いた。
そこには静穂先生が真剣な顔で立っていた。
「山崎くん何よ。その顔は。久々じゃない。」

俺は言葉が出なかった。どうすれば良いんだろう…今更になって不安が募ってきた。
「あ…あの…っ…」
言葉が濁ってしまう…。

「山崎涼!あなたには責任を取ってもらうからね!」
「え…?」

「私の生徒じゃなくて…恋人になってもらうわよ。」
「えっ…」
俺は耳を疑った。
…恋人…?

「んなっ先生まじかよ?今の本当なのかよ?」
「そうよ。だから学校辞めたんじゃない。私自身、責任を取ったの。やっぱり教師としてはいけない事をしたから…。でも…でもね、あの時、山崎くんに好きだって言われて本当は凄く嬉しかったの…。」
先生はそう言ってフゥと息を吐き、はっきり言った。
「今は先生じゃなくて山崎くんの前では一人の女、静穂よ。」
…俺はドキッとした。体が熱くなった…どんなにその言葉が欲しかったか…
俺は嬉しくて思わず静穂先生を思いっきり抱き寄せた…

「静穂…好きだ…大好きだ…そして、ありがとう。」
「山崎くん、私もあの日あなたに抱かれて良かった…最高に気持ち良かったよ…」
静穂先生は照れながら笑った。俺は赤くなった。
「静穂先生…じゃなくて…静穂、今から家に行って良い?」
「良いよ…。」
「静穂…大好きだ!」

保健室にはご用心。

END

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