《MUMEI》 再ビ永井伊久子有理が流理の代わりに学校に行くという事件と弁論大会以来、みんなは流理と仲良くしてくれていた。 …ただ、永井だけはどうしても附に落ちないことがあった。 流理の素顔を見た次の日、そのことをみんなに広めてしまい、そのことを謝り行ったとき、流理は永井のことを「永井さん」と呼んだ。今まで流理は「永井」と呼び捨てていたのに。 ――あたしが相手にしていたのは本当にあの谷口? 確かめなければ。 「谷口」 「?」 「あのさ………この間のこと…あたしやっぱり謝り足りなくて」 「いや…もう気にしてないから。大体口の悪いオレが悪かったんだよ」 ――やっぱ気のせいなのかな? 「じゃオレ、急ぐから。また明日」 「あ…引き止めてゴメンね」 「ううん。大丈夫だから」 ――ヤバイかも。あたし谷口にドキドキしてる……。 前へ |次へ |
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