《MUMEI》
天井を見つめて
暫くして、家に着いた。

あたしはいつもみたいにベッドに寝転がって天井を見つめて、考え事をしてた。

『どうだろうね‥』

白鴎 昴が言ってたその言葉が気になって仕方なかった。

だったら何で來斗を捕まえなきゃいけないんだろ‥。

ハンターって──楽しい訳じゃないのかな‥。

それでもやらなきゃ駄目なのかな‥。

何の為に──‥

「?」

ノックが聞こえた。

「來斗?」

「腹減った」

「あ‥そうだよね」

あいつが言った通り、來斗は人間じゃない。

でも一匹の狼なんだ。

標的なんかじゃないんだよ‥。

「咲月」

「あ、ごめん今行くね」

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