《MUMEI》

炎が、全てを焼きつくせばいい。

跡形もなく、消してくれ。

目の前に広がる青い火柱はゆらゆらと風に煽られ、頼りなくも力強くも見えた。

冬冷えする良く晴れた昼下がり、空は目が潰れそうな程に蒼い。

絶望と不安の間にいた頃、空はいつもいつも蒼く澄んでいた。

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