《MUMEI》
守護騎士達は・・
「式夜ちゃん!!」
「五月蠅い黙れ。」
執務室のドアを開けて入って来たのは・・ボンカー・ロシュレート
一年前の襲撃事件辺りから何故か知り合いとなった人物。
性格は、軽薄、変、バカ・・・・列挙していたら日が暮れるので止めておく。
「・・・用件は?」
「これから御飯で・・」
ガン!!
手近に合ったお盆を投げつける。
「新人と交流深めるのも大事だとおも・・」
ゴン!!
金属製のコップを顔目掛けて投げつけた。
そう、何の間違いかボンカーは守護騎士団に騎士として所属している。
「はぁ・・主人も何処に行ったのか解らないと言うのに・・」
現在、守護騎士団の団長である神守 彩詩は・・行方不明。
と言うか、旅行中・・なのだろう。あのヒトの考えでは。
リーベルの街の襲撃事件後、しばらくは真面目に仕事をこなしていたのだが、
「飽きたから気分転換に行ってくる。式夜、後はよろしく。」
と言うふざけた書置きを残して何処かへ行ってしまった。
戦闘に関して言えば一流の副団長「ごま」こと、マータロット・ゴートは雑務、主に書類整理などには向いていない訳で・・
同じく副団長のバンプ・クロムリトはネスフェリン皇国に呼び出されてリーベルには居ない。
結果的に・・
正確に言えば守護騎士でさえない私、砕月 式夜(サイヅキシキヤ)が「団長代理」として仕事をこなしている。
「・・これで良いのだろうか?」
目の前に溜まっている書類を睨みながらつい愚痴がこぼれる。
「式夜さん、お茶入りました!ってボンカーさん大丈夫ですか?」
救いといえば、
「ありがとう、アイズ。」
友人のアイズが手伝ってくれる事、他の守護騎士達も協力してくれる事だろうか・・
ココに転がっているバカを除いて。

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