《MUMEI》

いつもどうりの午後が一変する。

いつもどうりの日射し。
いつもどうりの出勤前。
いつもどうりの、この部屋の中。
ざらついた予感が具現化する様に、無機質なドアチャイムが鳴り響く。

ドア越しに立つ男性2人。

全てのはじまりを象徴する2人。

男達は警察だと名乗った。

ドアを開けるオレに、警察証を見せ矢継ぎ早に用件を告げる。

何を言っているか理解出来なかった。

オレは陰に呑み込まれた。

崩壊した心が体がアタマが魂が、オレの生きてきた全てが消失する。

火花が散る。


もう、この午後が永遠に来る事がないコトを、本能で悟る。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫