《MUMEI》

母は亡くなって2日後に発見されたという。
いつもの様に寝室に寝ていたという。

母は死から無縁の様に感じていた。

気持ちの強い母で、いつも笑顔だった。

失うはずはなかった。
オレは一方で現実を理解出来ないでいたし、一方で完全に母を失う覚悟を決めていた。

いや、覚悟せざるをえなかった。

取調室を入ると現実から逃げる事は出来ない。
狭くて暗い部屋に刑事が2人。
不安と恐怖で型どられた四角い空間。

心を支配する暗い森によく似ていた。

イスに座ると正面側の刑事が母発見までの経緯を説明しはじめた。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫