《MUMEI》

外が明るくなり鈴木の腕の中で目が覚めた。
鈴木を見ると、まだ寝ている。
起こさないように腕の中から抜け出そうとすると、鈴木にまた捕まって愛撫が始まった。


え!?ま、またやるの?
ていうか鈴木、半分寝てるじゃん。
もしかして無意識にやってる…?


戸惑いながらも鈴木に身を任せ、少し目が覚めれば体を重ね合わせ、疲れはてては眠るのを昼の3時くらいまで繰り返していた。




「ねぇ、もう3時よ。結局、授業さぼっちゃったね」


鈴木の肩に頭を置いて話す。


「一日くらい良いよ…」


「そうだね」


今は授業よりも鈴木とじゃれ合っていたい。


「ずっとベッドで過ごせれば良いのに…」


私の言葉に鈴木が微笑む。


「なんか不思議な感じ。まさか鈴木とこんな風になるなんて…」


「そう?俺はそうでもないよ」


意外な返事だった。


「そうなの?だって私のこと色気がないとかボロかすだったじゃない!」


鈴木が笑いだす。


「笑い事じゃないんだからね!私、ずっと気にしてたんだから。」


頑なに隠そうとしていた気持ちを話した。


「本当は、ずっと触れたいって思ってたよ…」

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