《MUMEI》
流理
「有理!マネージャーさん来てるよ!起きて!」

「る……うり、悪いけど代わりに…行ってくれないか……?今日はマジできつい……」

「え……大丈夫?病院行かなくてもいいのか?」

「大丈夫だから行けよ。今日の仕事は歌ないし…ただのトーク番組だから心配すんな。それから愛しい恋人もいないけどな」

「そうじゃなくて…」

「行けよ」

有無を言わさない強い口調で有理は言った。流理は行きたくなくて渋っている訳じゃなかったが、有理の強い剣幕に押されてそのまま黙って家を出た。

――オレ達はたったふたりの兄弟で、しかも双子で、たったふたりきりの家族なのにどうして有理は何も話してくれないんだ?

オレには有理が何かで悩んでいるのはわかるよ。伝わってくる。だって双子だし。

有理、ひとりで抱え込まないで話してよ。

いつでもつらい時は頼って欲しい。

きついなら仕事も代わってやるから。


オレの大切な有理……。

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