《MUMEI》

ガタン。


シャワーを浴びていると扉の閉まる音が聞こえた。



鈴木・・・帰ったんだ。



「うっ...うっ、ううわぁーーーーーん」


シャワーと一緒に涙が流れ出し、思いきり声を出して泣いた。


さっきまであんなに幸せだったのに・・・
ただ私のこと好きだって言ってくれれば良いだけだったのに。

なんで何にも言わずに帰るの!?
鈴木のバカァー
もう自然消滅になっても知らないんだから・・・

自然消滅・・・
もし本当にこのまま終わっちゃったらどうしよう。
そんなのイヤだ。
絶対にイヤだ!


急いで体を拭き服を着て鈴木に電話をかけた。


「もしもし?勝手に帰るなんて卑怯よ。すぐに戻ってきて!!!」

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