《MUMEI》
伊藤視点








裕斗は俺の上で散々暴れた後、倒れる様に眠ってしまった。





感じてる顔も可愛いかったけど、体重を俺にかけない様にしつつ一生懸命動いて頑張ってくれたのがなーんか嬉しかったっつーか。






汗だくな躰を腕に抱きながら明日は布団干さねばと現実的な事もよぎる。




それにしても情けねー俺の体力。







ちょっとジムでも通うかな〜。





アルコール効果もあって眠気が襲ってきたし…、誰にも譲れない宝物を抱きながら、俺もまた眠りにつく。






――夜中寝相の悪いアホに思いっきり蹴りをくらい頬をツネって仕返ししたら眉間に皺を寄せウンウン唸っていた。







それでも起きないもんだから乳首をツネッて遊んでみるも




「お兄ちゃんも〜走れないよ〜アハハハぁ」



などと訳の分からん寝言を変に笑いながら吐きだした。





「…です、…だから…☆@♪∋>>〜〜……ぐ―――――っ…」




バシッ!




「うおっ!っ――!
イテテテ!!」





今度は顔面にパンチモロに入った〜!




だが甘える様に俺の胸に擦り寄ってくる仕草で怒りが一瞬で鎮火。



可愛い奴めと思いながら暫く抱きしめていると




「もう離してよ〜、ぐっすり寝らんないよ〜」




「お、お前自分から抱きつい…て…」




「ぐ――――っ…」




「クソガキがっ!
ちょっとキツメのゲンコ一発放出。





それでも起きてこない可愛い可愛い俺の子猫ちゃん。

前へ |次へ

作品目次へ
ケータイ小説検索へ
新規作家登録へ
便利サイト検索へ

携帯小説の
(C)無銘文庫