《MUMEI》
とりあえず一安心
「──あ、お帰り來斗。居残りだいじょぶだった?」

「まあ、一応」

ん‥?

來斗‥

何か雰囲気違う?

「あ、そうだホットケーキあるよ」

あたしが言うと、來斗は真っ先に手を洗いにに向かった。

可愛いなぁ‥。

來斗はテーブルにつくと、大量のハチミツがけホットケーキにとりかかる。

「あ、そういえば‥白鴎 昴も居残りだったんだって?」

「まあな」

「喧嘩しなかった‥?」

「全然」

そう答えて、來斗は黙々とホットケーキに食らいつく。

「美味しい?」

來斗は無言で頷いた。

「そっか、良かったぁ」

何だかちょっぴり嬉しくなった。

とりあえず、一安心‥かな。

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