《MUMEI》
鬱陶しい女
「それで結局私が謝ったのよ!信じられない」


この間したケンカをのんちゃんに愚痴った。


「そりゃミキティが悪いんちゃう?」


「えーーっ!なんでー」


予想外の返事にのんちゃんにまで腹がたつ。


「だってミキティが変なことこだわるからやろ?」


「こだわるって…ただ私への気持ちを聞きたかっただけなの!」


それの何が悪いんよー!


「そんなん、しつこく聞くもんちゃうで!」


し、しつこい?


「聞くんはええけど、その辺のさじ加減を上手いことせんと、うっとうしがられるだけやで!」


たしかに、うっとうしがられたかも…


「ミキティはホンマに恋愛初心者やなぁ〜」


なんかバカにされた気がする…


「鈴木君は居心地の良い場所をたくさん知ってはるから、そっちに持っていかれんように気ぃつけやー」


さ、さすがのんちゃん…
言われてみればそうかも。


「のんちゃん、これからは師匠と呼ばせて!」


「ミキティ、ホンマにアホやなぁ〜」


のんちゃんが呆れたように笑った。

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