《MUMEI》
「重くない?」
「全然?、空気みたい」
そのままチュッと軽く唇にキスされた。
「そういや俺の通ってるジムに裕斗んとこのオッサン来てるぞ」
「え?伊藤さんが?」
「意外と細い躰しててさー、でも必死にインストラクターに教わってやってるよ、でさーハハハ…」
「えーなに?、面白いネタっぽいな〜!」
「インストラクターに脇で無料でやってるエアロビ勧められてさ!別に断ればいーのにやりだしてさ、ハハッ、始まっちゃったら5分持たねーでひっくり返っちゃったんだよ、
その後端っこで頭冷やしながら動かなくなっちゃって!あれは笑えたなー」
裕斗知ってんのかな〜とかお互いごちゃごちゃ話して
「なんかムード消えたっぽくね?つかなんで伊藤さんがヘロヘロだったとか変なジャージ着てたとかでなんで盛り上がんなきゃなんないんだよ」
「は、惇が先に言い出したんじゃないの?」
「バカ!隆志がだよ、もういーから俺の事だけ考えてよ」
「じゃ、惇も俺でいっぱいになって…」
ベッドに優しく下ろされ、キスをしながらきつく抱きしめ合う。
隆志は俺の首筋に顔を埋めながらシャツの中に手を入れてきた。
「ぁっ…、ふ…、
ね、このベッド俺が初めて?」
「当たりめーだろ、シーツも何もかも惇が初めてだよ、つかくだらねー事言ってんじゃねーよバーカ」
俺が冗談で言ったの分かってて笑いながら言う隆志。
隆志のシャツを俺が脱がして俺のを隆志が脱がして。
前へ
|次へ
作品目次へ
ケータイ小説検索へ
新規作家登録へ
便利サイト検索へ
携帯小説の
(C)無銘文庫