《MUMEI》
Africanblue
今日もバイト、明日もバイト。大学とバイト先を往復して、部屋には寝に帰るだけ。親元から学校に行っているなら別だが、平均的な大学生なんてだいたいこんなもんだろう。
俺も例外ではなく、深夜のバイト終わり、煙草片手に休憩室のドアをあけた。
こもる煙の匂い、薄暗い蛍光灯、店員の荷物と今は使われていない冬鍋物の看板やおでんの提燈が乱雑に詰め込まれた物置一歩手前な六畳ほどのスペースに、茶髪の男が寝転んでいた。

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