《MUMEI》

「・・・・近藤、お前じゃま」

「うっせー・・・・」

黒い甚平の制服のまま、ろくに掃除もされていないコンクリ床に寝そべるこいつは、先月俺とほぼ同時期に入ったアルバイトの大学生だ。

「制服汚れんだろ」

「知らねぇよ、俺は。もー死んでしまいますよ、なんだ今日の忙しさ」

むくり、身体を起こす顔には死相が浮かんでいる。

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