《MUMEI》 「いや……たまたまだよ…。 ―――…少しばかり運が良かっただけさ…。」 僕は謙遜して杯をすすめる…。 どうも誉められるのは苦手だ…。 カオリちゃんは酔いがまわったのか、赤ら顔で僕の肩に甘えている… 「あーあ…私、結婚するの早まっちゃったなぁ…」 「なに言ってんだい… 君のご主人だって立派な人じゃないか… …中島だって…今じゃ財務省のキャリアだろ?(笑)」 「うぅん……磯野くんには及ばないわ…。 あの人ったら、利己的でエゴイストで……… それに……」 そう言いかけて、彼女はグラスを口に運んだ。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |