《MUMEI》

「英田も大学?」

「あ?・・・うん、まぁ」

ぼんやりと今日の憂鬱なスケジュールを思い描いていたところに、いつの間にか隣に椅子を引き寄せて座っていた男の口からどうでもいい会話がこぼれる。お互い眠いのだ。しゃべっていないとここで寝てしまう。

「もーこのままサボんない?」

「サボるかー」

気の無い誘いに気の無い返事、くるくる回る換気扇が弱気に空気をかき混ぜていた。

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