《MUMEI》
星空
文化祭まであと一週間と迫っていた。

あれから二日後の月曜日。無事に制服は出来上がり、私は何もなかったように登校した。
百花や光にも、この制服を名波先生に買ってもらった事・・・言ってなかった。

言えないというのは、私にやましい気持ちがあるからだろう。

先月、百花は先生を尊敬していると話してくれた。
今も・・・好きなのだろうか。

自分の気持ちが分からなかった。けれど、口にだせば本当になってしまう。

誰にも伝えなければ、誰にも知られない。
人の想いなんて、秘めたままなら、真実か偽りかすらわからないから。

もう少し、確信を持ってから・・・

「ひ、広崎さん今日の放課後、暗幕にスパンコールをつける作業をやろうか。」斉藤くんにそう声をかけら私は笑顔で「そうだね。」と答えた。

私たちのクラスでは文化祭の出し物でプラネタリウムをやることになっていた。教室中に暗幕を張り、簡易的なプラネタリウムを中心に置き、クラスの係が夏の夜空のナレーションをする。という出し物だ。

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