《MUMEI》 *危機*それだけではない。 「な‥」 扉の隙間から、煙が流れ出して来たのだ。 「紫堂!」 扉を叩くが、返事がない。 その途端、中からは爆ぜるような音が聞こえ出した。 「紫堂ッ何をしているのだ、出て来い!」 生憎、瑠果は力ずくで扉を破る力は持ち合わせていない。 (紫堂──‥) 瑠果は途方に暮れた。 前へ |次へ |
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