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《MUMEI》 放課後・・・ ホームルームが終わり、私たちは暗幕にキラキラ光るスパンコールを縫い付けていた。クラスの女子数名がひとつの暗幕に集まり、それを囲んでいる。 「そういえば、宏美はなんでプラネタリウムを提案したの？」 光は隣にいるクラスメイトの宏美に尋ねた。 彼女はクラスの出し物を決めるときに、率先してプラネタリウムを提案していた。私はあまり話したことがないが、どちらかというと控えめなタイプなのに。 「だって、名波先生の専門分野でしょ？だから、なんとなくいいかな？って。」少し頬を赤くしながら、言った。 光は『へぇ』と興味なさそうに言う。 「確かに名波先生にいろいろ教えてもらえるしね。」優しい口調で百花はフォローする。 「名波先生って、天文学が専門なんだぁ。」 私は独り言みたいに、言った。理科の先生は皆、実験ばかりしている人達なんだと思っていた。 でも先生は違うんだ。 新しい一面を知れたようで嬉しかった。 「それで、奏ちゃんにお願いなんだけど。」 いきなり宏美に腕を捕まれ、現実に引き戻される。 「なに？」 「明日の夜、本物の星空を見ながら、先生にナレーションの指導してもらえないかな？」 前へ |次へ |
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