《MUMEI》 先輩が恋しい理由「先輩、それは魚ですか?」 卜部先輩が俺を守ると言ってくれて、俺の考え方が少しだけ変わった。 「違う、宇宙人。」 先輩が俺に味方してくれると思ったら、声が詰まらなくなった。 初めて言いたいことが言えた。 少し前までは先輩に泣き付いていたが今は二人で提灯鮟鱇の話をするまでになった。 「嘘つきは泥棒の始まりですよ。」 強く意志表明したら以外とあっさりクラスが認めてくれた。 白戸を介して話させたり人前で吃ったりとあがり症な性格が皆を苛々させたらしい。 五月蝿い奴らはまだいるけど。 「嘘じゃないぞ、希望だから。」 先輩が笑ってくれると嫌なことなんて忘れられた。 この間ついに先生に相談出来たからなんとかなりそうだ。 「希望……」 ――――――先輩こそ俺の希望です。 そういえば初めてでちゃんと話せたのは先輩くらいだ。 すぐ緊張して体が強張る俺を卜部先輩は可愛いと抱きしめた。 色々、衝撃的だった。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |