貴方の中の小悪魔
を知る神秘の占い《MUMEI》人間は手の届かないモノを美化してしまう
ある人が言っていた、――月の光は心を深い深い水の底に沈める、と。
帰路についた私にはあまりに遠過ぎて、見上げるだけで精一杯で、それでもどうしても一緒にいたくて、つい手を伸ばす。
届かないことは気づいてる。
ほんの少しでも、わずかな時間でも、近くに存在していたいだけ。
水面は残酷にも月と太陽のことを映しだす。距離など関係ない。ただ、あの2つは普遍なのだ。そう言って少し波立たせてはぼやけさせて遊んでる。
ジョンが言っていた単純なこと――辛いだけじゃないのか。
それでも私はせめて近くの1番星になる。必ず最初に現れて同じ時間を回ってく。どんなに辛く報われなくとも、お互い輝き続けられるなら、、私の心も太陽に感謝する。
きれいごとだと言われても、この気持ちは部屋から眺めるガラス窓のように澄んでいる。
07/06/20
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