《MUMEI》 ごまの暴挙といつもの出来事「きゅ〜きゅきゅきゅきゅきゅ〜!!」 ズガガガガガガガ!! 壁や床、所構わず拳を叩き込むごま。 「きゅきゅ〜!!」 ボッコ〜〜ン!! 柱も叩き壊す。 廃墟となった建物の解体工事・・のはずだが。 「きゅ?」 ズズズズ・・パラパラ・・ 「ごま副団長!!崩れま・・」 何か騎士が言ってるけど・・思いっきり壊していいのだ!! まだまだ壊す!! キラン!と爽やかな笑顔を浮かべ拳を握る。 ズドオオオオオオン・・・ 逃げ遅れたごまを巻き込んで屋敷が崩壊していく。 「・・・・・だからごま副団長に報告したらダメだって言ったのに・・」 「まぁ・・ごまだし大丈夫だろうけど・・」 事の発端は、 「郊外の屋敷を解体するのに手を貸してほしい。」 という依頼が着たからなのだが・・ 「それは守護騎士の仕事では無いのでは・・」 と思いながらも近くを通りかかったごま副団長に報告した。 「きゅ?壊して良いの!?絶対行く!!」 そのまま現場に直行。 現在に至る訳である。 一応、ごま副団長以外の被害は出て無いから・・・万事OKなのだろうか。 「何の音だろ〜ね、斎。」 「シラネ・・」 「で、ココ何処だろ?」 「シラネ・・」 街を巡回してたら冒険者風の青年がいたので、助けてあげようと思ったのに・・ 酷い話だ。 「そ〜言えばさ、斎。何でリーベルに来たの?」 「姉貴に渡さなきゃいけない物があって、ワザワザ実家から出てきた。」 彩の弟。 「うん、コレは助けなきゃ」って思って近道のつもりで路地に入ったのが悪かったのかなぁ・・ 「なぁ、バカシスター。」 ・・・ナンデスト? 「アンタこの街に住んでんだろ?」 ・・・・バカとか聞こえたの気のせいかな? 「話くらい聞けよ・・だいたい、ヒトに道を教える前に自分が人生の迷子だって気が付けよ・・」 ・・・・主よ、殺っていいですか? 前へ |次へ |
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