《MUMEI》
呆然
鈴木が去った後、美樹子は呆然と立ち尽くしていた。


腕を振り払ってまで強引に帰るなんて…ひどい。


完全に拒否されたショックと無念さで涙がこぼれる。


泣いてるとこ誰かに見られたら嫌だし、早く部屋に戻ろ…




部屋に戻るとシドニーのことが、どうでも良く思い始めた。


シドニーのこと、こんなに早く、どうでも良くなるんなら最初から断っておけば良かった…


今さら後悔しても遅いか。


そんなことを繰り返し考えながら部屋の隅っこでボーッと座り続け、気付けば1時間くらい経っていた。


もう夕方かぁ…食事する気にもならないよ。


そして次はベッドで横になり、ただただ薄暗い宙をボーッと眺め続けた。

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