《MUMEI》 Cut「ローズご覧。綺麗な夜だね。」 窓から月が顔を覗かせている。ロイはローズに語りかけた。 「ロイ様、ここの王の御用達の玩具は崩れてしまえば用無しなのだそうです。繕うことを知らないのですね。」 ローズは深く吐息を漏らす。 「君が、教えればいい。 少し散歩するから支度を手伝って呉れないか?」 ロイはローズの顎を人差し指で持ち上げた。 恭しくローズはロイへ跪づく。 前へ |次へ |
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