《MUMEI》 これから告白でもするのか、というくらい顔が熱くなる。 「先生・・・。」 「まだ何か用?」 本当に態度が教師じゃない。教師どころか大人じゃない。 その態度に少しムッとして、私は逆に冷静になれた気がした。 「皆との思い出を作るためにも、先生に教えてもらいたいんです。」 「じゃあ学校じゃなくて、どこか別のところに、おまえたちだけで集まってやれよ。俺、めんどくさい。」 な、なんという言い草ー。だんだん怒りが込み上げてくる。というより悲しくなってくる。 私が言ってもダメみたい・・・ 「他の場所じゃなくて、学校での思い出が作りたいのに・・・」 少し悲しげに言った。 先生は無言でこちらを見る。・・・じっと見ている。 「俺と星がみたいか?」 優しく聞かれた。私はまた体全体が熱くなった。 ・・・なんでそんな問い掛けするの? 「・・・見たい。」 恥ずかしくて下を向いたまま言った。 先生はニヤニヤという感じで笑っている。絶対にからかわれてる。 「わかった。広崎がそんなにいうならしかたがない。明日な。」 なんとか承諾をもらった。 前へ |次へ |
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