《MUMEI》 *晩餐*「よしっ。ならば食事に戻るぞ」 瑠果は意気揚々とテーブルに着く。 紫堂は一切れケーキを切って瑠果の皿に乗せた。 瑠果は嬉しそうに微笑んで食べ始める。 「紫堂、お前も食べろ」 「?」 「独りでは食べ切れん」 紫堂は苦笑しながらも、自分の皿にケーキを取る。 すると瑠果が料理の方も勧めてくるので、別の皿にも何品かを取った。 もう日が落ちて、窓の外は暗くなっている。 紫堂はキャンドルに火を灯し、テーブルの中央に据えた。 小さくグラスの触れ合う音がし、こうして、2人の晩餐が始まった。 前へ |次へ |
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