《MUMEI》
*鍵盤*
「凄いですね」

紫堂は感心したように頷き、そして言った。

「お嬢様、何か弾いて下さいませんか?」

「!?」

瑠果は冗談だろうと言いたげに紫堂を見上げた。

「私も聞きたいです、お嬢様の奏楽」

「わ、分かった。だが1曲だけだぞ」

瑠果は渋々オルガンの前に座り、感覚を確かめるように鍵盤を軽く叩いた。

懐かしい、と微かに思う。

その鍵盤は、幼い頃弾いていた時よりも僅かに小さく感じられた。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫