《MUMEI》
恋心と下心
「じろー、キモチィ?」

七生の声で聞かれるとうんって言いたくなる。

「これは?」

乙矢の舌から固形が出てきた。
その塊、変だ。
冷たい刺激が乳首を包む。
気持ち悪い。

 「ひゃっ……あぁ、それ なん……かぁぁっ」

冷たさでひりひりする。
背中がつりそうになった。
水が滴り落ちて行く。

「乙矢っ……あんまエロくするな!」

「今日くらいいいだろ。
雪が触れただけで感じる可愛い二郎のおこぼれなんて中々貰えないし。

七生もそれだけ酔ったら起きたとき記憶飛んでるから気にするな。」

乙矢め、策士か……。

「変な仕込みさせんな!二郎は俺でヒーヒー言ってりゃいいんだ。」

七生が言い切る。

「じゃあ……なんで乙矢に触らせてる……」

矛盾してはいないか?

「だって、二人同時に弄られて鳴く二郎見たかったんだも……」

嗚呼、誰かこの馬鹿をお裁き下さい。
俺はそれでもヒーヒー言わされてて、七生より馬鹿みたいだ。

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