《MUMEI》 *生活*「紫堂‥?」 「ははっ、ドジですね、僕‥」 余程強く打ったのか、紫堂はまだ頭を押さえている。 実際、頭痛がしていた。 「だから私がやると言っただろう?」 呆れる瑠花に、紫堂は又も首を振る。 「お嬢様に床磨きなど以ての外です」 「何ゆえそこまで‥」 すると紫堂は困ったように苦笑した。 「今まで何もかもをお独りでこなしてきたのですから抵抗があって当然かも知れませんが──‥お嬢様にはお嬢様らしい生活をして頂かなくては」 「らしい‥というのがお前の命令に従う事なのか?」 「そうですね」 ようやく頭痛が治まったらしく頭から手を放し、紫堂は瑠果に微笑んだ。 前へ |次へ |
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