《MUMEI》
*必死*
「どうした、食欲が無いのか?」

瑠果が問い掛けると、紫堂はハッと我に返った様子で顔を上げた。

「今、何か仰いましたか」

「食欲が無いのか?」

「い、いえ、そんな事はないですよ」

どぎまぎとしながらも、紫堂は平静を装おうと必死だった。

(落ち着けオレ‥っ。こんなんで上がってもうてどないすんねんっ)

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