《MUMEI》

「お前はいいよな!氷の妖精で!誰も傷つけないし、すべてが燃えて灰にならないし…。

俺はこんな力なんて…。」


ザユは最後の方を弱々しく言い涙を流した。


「私だって人を傷つけることは出来るよ。」


「嘘言うんじゃねぇ!」


「嘘じゃないよほんとだよ。」


ラヌは氷で小さなナイフを作り、それを左手のに刺した。


「痛っ!」


「何やってんだよ!」


ザユは慌ててラヌに近づいた。

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