《MUMEI》

「どしたん?声、めっちゃ暗いねんけど・・・」


電話でのんちゃんが驚いた。


「うん・・・鈴木とケンカしちゃってね」


「またぁーーー!」


そう、またです・・・


「一体、何をケンカすることがあんの?」


のんちゃんは不思議そうに聞いてくる。


「何って・・・シドニーと鈴木のどちらかを選ばないといけなくって・・・なんか問題じゃないとか言われて・・・」


あぁーうまく説明できない!


「つまり、別れるかもしれないの!」


「えええっっっ!!!」


のんちゃんは耳が痛くなるほど電話の向こうで叫んだ。


「そんなビックリしなくても・・・」


「ビックリするに決まってるやろ!何それ?どういうこと?」


こうして、のんちゃんに尋問のように沢山の質問をされ、それに従って答えていった。



「なんか、それ難しいなぁ・・・。」


のんちゃんは私の話を聞いてから考え込んでいる。


「二人の気持ち分かるけど・・・、うーん。悩むなぁ〜」


なんか・・・巻き込んだような気がする。
まずかったかな・・・


「でも、ミキティは今はシドニーどうでもいいんやろ?ならまずはリナさんに断らなあかんのちゃう?」


「たしかにそうなんだけどねぇ・・・やっぱり未練が。。。」

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