《MUMEI》
*消毒*
少しして薬箱を抱えて戻って来た瑠果は、中から消毒液とガーゼ、包帯を取り出した。

そして紫堂の指に巻いていたハンカチを外すと、ガーゼに消毒液を含ませる。

そしてそれを傷口に当ててやる。

途端、紫堂が小さく声を上げた。

「すまん、染みるか?」

「少しだけ‥」

と言いつつも、その表情は明らかに痛みを訴えていた。

瑠果はなるべくそっと、丁寧に包帯を巻くとだしていた物を薬箱にしまった。

「もうこれで大丈夫だな」

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