《MUMEI》

関空に到着したのは夜だった。


すでに暗くて周りの景色は見えなかったが、なぜか安心した。



飛行機を降りてスーツケースが出てくる場所に移動すると、私の荷物はすぐに出てきた。

しかしリナさんのが、なかなか出てこない。

二人でボーッと待っていても仕方がないので鈴木に電話することにした。


「リナさん、私ちょっと鈴木に電話してくるね」


そう言って少し離れた場所に移動して携帯を取りだし電話する。

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