《MUMEI》

〜♂〜♀〜♂〜♀〜♂〜♀〜♂〜



遮光カーテンの隙間から朝日が射しこんでいる――……。


「…ハァ……もぉ…溶ろけそぅ…」


幾度目かの情事のあと、カオリちゃんは恍惚の表情でベッドに横たわっていた…。


僕は満足気にその裸身を見下ろしながら、シャツに袖を通した。


「この部屋は明日の朝までキープしてあるから、ゆっくりしてくといいよ…」


「…え?…磯野くん、もう帰っちゃうの?」


「あぁ、ゴメンよ…

今日は甥っ子の二十歳の誕生日なんだ…。

一緒に呑むって約束でね…(笑)」


「甥っ子って……タラオ君…?」

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