《MUMEI》
*微笑*
「‥?」

「しばらく無理をするなよ、軽い怪我だからといって侮ると──」

「はい、‥分かりました」

紫堂はようやく微笑した。

瑠果が自分を心配してあのような事をしたのだと気付き、紫堂は少しくすぐったい気持ちがした。

「あ、先程は手当して下さって本当にありがとうございました」

「礼ならさっきも聞いたぞ?」

瑠果の言葉に紫堂は、そうでしたね、と笑った。

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