《MUMEI》
時間の使い方
私の質問に鈴木は少し沈黙になった。


「最初は気になったよ・・・でも、考えても分からないことを気にしても仕方ないだろ?だから楽しんで待とうと思っただけ」


分かるような分からないような言い訳だなぁ・・・


「でも24時間ずっと誰かといるわけじゃないんだから、私と会う時間なんていつでも作れると思うんだけど。」


帰国して鈴木に会うのを楽しみしていた分、余計にしつこく追求した。


「今日だって私が関空から電話した時に、すぐ支度すれば駅に迎えに来れたんじゃないの?」


そこまで言うと鈴木が逆ギレし始めた。


「なんでもかんでもお前の都合を押しつけないでくれよ!
俺だってゆっくりしたい時もあるし友達と遊びたい時もある。
俺の時間をどう使うかは俺の自由だ!
お前には指図する権利はねえんだよっ!!」


理屈はそうだけど・・・


「そんな言い方することないじゃん!」


ただお土産を渡して、シドニーのこと報告したかっただけなのに・・・


「鈴木は冷たい・・・」


そう呟くと、


「お前はいっつも自分のことばっか・・・」


鈴木が言い返してくる。


「そんなことない!私だっていろいろ考えてるんだから!」


「何を考えてるんだよ?いかに自分の思い通りにするかを考えてるだけだろ?はっきり言って疲れた!!」


鈴木に疲れたと言われ、カチンときて売り言葉に買い言葉で私も言ってしまった・・・


「ひどいっ!!!!
もう別れるっ!!!」

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