《MUMEI》

あっという間の出来事だった。
頭から冷たい酒をまともにかぶった酔っ払いは激怒し、客と店員の視線を一斉に受けながら、青くなって必死に謝る彼女に罵声を浴びせた。その酔っ払いの剣幕に、彼女の盆にぶつかったカップルは慌てて支払いを済ませて逃げていった。

「何をボーッとしてるんだ!?」
「申し訳ございません‥‥クリーニング代はお支払い致しますから」
「そういう問題じゃねぇ!店長を呼べ、店長を!今すぐここでお前をクビにしてもらう!」

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