《MUMEI》 *微風*渡されたオレンジジュースの紙パックにストローを刺しながら、瑠果はふと傍らの執事に目をやる。 「‥‥‥‥‥‥」 紫堂は熱くなったのか、脱いだ上着を片腕にかけていた。 「お前も座らないか?」 瑠果が言って少しずれて座り直すと、躊躇しつつも紫堂は隣りに座った。 「──────」 「‥‥‥‥‥‥」 流れる沈黙。 微風が吹き、木の葉が揺れた。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |