《MUMEI》

(う…)


私は、…すぐに顔に出る。

「じゃ、ないみたいね?」

すぐに咲子さんが追求してきた。


仕方なく、私は…


昔足フェチのストーカーに襲われて以来、足を触られると、体が硬直する事


そのストーカーが俊彦の高校の同級生だったから、俊彦も嫌いになった事


「…を話したの?」


(本当はちょっと違うけど)

咲子さんの言葉に私は頷いた。


「商店街の皆に仲間外れにされたみたいで嫌だったみたいでしたから…」


「…そう。それで、他には?」


咲子さんはこの話題に関しては、深く追求しなかった。


「ええと、他は…」


考えて


私は


「顔赤いわよ〜」


咲子さんに言われて、頬を押さえた。


…熱い。


「何かあったわね? 孝太君と?」


「孝太さんとは何も無いです!」


(しまった)


私はハッとしたが、もう遅かった。


「『とは』?じゃあ、和馬君と何かあったのね?」


咲子さんは嬉しそうに私の顔を覗き込んだ。


私は、何度も『絶対冗談で言ったと思うんですけど』と、咲子さんに念を押してから


和馬に


『付き合おう』と言われたと、咲子さんに話した。


「ふ〜ん」

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